音楽との付き合い方が変わる!スマホと繋がるアナログデバイス4機種をご紹介
「身近なミュージックデバイス」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
身近なミュージックデバイスというと、スマートフォン、Bluetooth イヤホンといったデジタルデバイスをすぐに思い浮かべるのではないでしょうか。
それでは「身近にあるアナログなミュージックデバイス」というと、何を思い浮かべますか。
実際に音楽を演奏する方あれば、演奏する楽器を思い浮かべることでしょう。
そうでなければ、カーオーディオとして搭載されているAM/FMラジオくらいかもしれません。
先日、「ヤマハデザイン研究所」から、音楽との付き合い方を刷新する4機種のミュージックデバイスのプロトタイプの発表がありました。
デバイスは、以下の4機種になります。
・ミュージックデバイス1: 「TurnT」ターンテーブル型デバイス
・ミュージックデバイス2: 「Winder」ゼンマイ付きデバイス
・ミュージックデバイス3: 「MusicLight」キャンドル付きデバイス
・ミュージックデバイス4: 「RythmBot」メトロノームの進化系デバイス
ここでは、ヤマハデザイン研究所からリリースされた4つの新しいミュージックデバイスについて説明します。
更に、新しいデバイスのコンセプトや、プロトタイプの現状について考察した内容を説明します。
■スマホがレコードプレーヤーに!?アナログとデジタルを融合したヤマハの新しいデバイスを説明
ヤマハデザイン研究所は、スマートフォンと共生する新しい音楽デバイス4つを考案、これらを「Stepping Out of the Slate」シリーズとしています。
「 Stepping Out of the Slate」シリーズの4つのデバイスについて、説明します。
・ミュージックデバイス1: 「TurnT」ターンテーブル型デバイス
ターンテーブル上の針をスマートフォンの画面に落とすと、スマートフォンの画面に映し出されたレコードが回転し、音楽を奏でます。
音楽を再生させるために、わざわざスマートフォンに針を落とす必要があります。
この手間が、アナログ特有の手間であり、音楽と過ごす時間を有意義なものにしてくれます。
・ミュージックデバイス2: 「Winder」ゼンマイ付きデバイス
木の幹の上にゼンマイが乗っている形状となっています。
ゼンマイを巻くと、スマートフォンから音楽が再生されます。
ゼンマイの回転ムラに応じて音が揺れ、独特な音感を楽しむことができます。
・ミュージックデバイス3: 「MusicLight」キャンドル付きデバイス
デバイスにセットされたキャンドルに火をともすとスマートフォンから音楽が再生されます。
炎の揺らめきに共鳴するように音楽も揺らめきます。
キャンドルの炎を消すと、音楽も止まります。
まるで炎と音楽が一体となったような感覚を味わう事ができます。
・ミュージックデバイス4: 「RythmBot」メトロノームの進化系デバイス
自律して音を奏でる楽器ロボットです。
あなたが演奏する音に合わせてリズムを刻みます。
リアルタイムに合いの手を入れることも出来ます。
これらのデバイスのコンセプトは、「アナログとデジタルの融合」だと言えます。
ヤマハデザイン研究所はなぜこのようなデバイスを制作したのでしょうか。
その理由について、考察してみました。
■GUIへのシフトで失ったリアリティを現実世界に再現することへの意味
ヤマハデザイン研究所は、様々なものがスマートフォン上で「デジタル」という形で提供されるようになった結果、スマートフォンでのGUIであるタッチ操作では物足りない、といった不満があるのではないかと考えているそうです。
例えば、音楽プレーヤーの再生ボタンを考えてみます。
MP3プレーヤーであれば、再生ボタンを押す事で音楽が再生されますが、この時指にボタンを押した感覚が残ります。
ところが、スマートフォンでミュージックプレーヤーの再生ボタンを押しても指にボタンの感触がありません。
スマートフォンを長く使っていると、感触が無いことに慣れてしまいますが、それでもやはり感触がある方が不満が残りません。
ヤマハデザイン研究所は、この「感触が残らない不満」について言及しています。
更に、GUIで足りない部分を補うデバイスの検証のため、先ほど紹介した4つのデバイスをプロトタイプとして制作したそうです。
単にデバイスを作るだけではなく、デジタル化により、最適化され利便性が高まった部分を活かしたまま、人が不満に感じる部分を補うための最適解を求めることを目標としているそうです。
振り返って、「TurnT」、「Winder」、「MusicLight」、「RythmBot」の4つのデバイスは、デジタル化による最適化・利便性を損なうことなく、人の不満を払拭しているでしょうか。
「ちょっと変わった面白そうなデバイス」とは感じますが、まだまだ問題はありそうです。
「TurnT」や、「Winder」は、室内利用が前提となっていますが、もしこのプロトタイプが市販され、購入して、どれくらいの期間使うか?と考えてみると、恐らく1週間も使わないと思います。
発想や着眼点は非常に興味深いものはありますが、現在のプロトタイプには、「ずっと使い続けたい」と思させる部分が少ない様に感じます。
今回制作したプロトタイプをベースに、デジタル化による最適化・利便性を活かしたまま、人が不満に感じる部分を補うようなデバイスを、是非生み出して欲しいと願っています。
■まとめ
ヤマハからリリースされた4つの新しいミュージックデバイス、新しいデバイスのコンセプト、プロトタイプの現状について考察した内容を説明しました。
難しい話は抜きにして、紹介した4つのデバイスはとてもユニークで、是非手に取って使ってみたいと思わせる魅力を持っていると思います。
今回のプロトタイプや、研究によって生み出されたデバイス達が、一日も早くリリースされる事を願っています。