ワイヤレスイヤホンも、大きく進化しました。
コードレス化が進み、完全に左右のイヤホンが離れている「完全ワイヤレスイヤホン」まで登場しました。
電気店へ行くと、有線、無線、様々なイヤホンが並んでいて、価格と機能もそれぞれ異なり、どれをチョイスするか悩んでしまいます。
どのイヤホンを選択するかは人それぞれの判断にお任せするとして、ここでは「プロの目線」からどのワイヤレスイヤホンを選ぶか、というお話をします。
プロ目線であれば、なんといっても「音質」での選択が最優先になります。
イヤホンの音質の違いは、音を鳴らすドライバーで決まると言われています。
ドライバーには次の4種類があります。
・ドライバー1 : ダイナミック型
・ドライバー2 : バランスドアーマチュア型(BA型)
・ドライバー3 : コンデンサー型(静電型)
・ドライバー4 : ハイブリッド型
ここでは、イヤホンの音質を決めるドライバーについて説明します。
更に、ワイヤレスイヤホンの機能と、ワイヤレスイヤホンが抱え持つ課題について説明します。
■Bluetoothは高音質? ワイヤレスイヤホンの高級機について説明
・ドライバー1 : ダイナミック型
電磁石を使って、振動板を震わせ、音を鳴らします。
振動板が大きいほど音質が向上します。
音圧が低く、ヘッドホンやスピーカーにも採用されています。
ダイナミック型は、迫力ある重低音の表現を得意としますが、中音域と高音域を苦手とします。
他のドライバーより製造コストが安く、リーズナブルな価格で購入できます。
・ドライバー2 : バランスドアーマチュア型(BA型)
クリアでバランスの良い中音域~高音域の音質が特徴で、繊細な音の聞き取りに適しています。
その一方で、低音に物足りなさを感じます。
プロ仕様の製品が多いのも特徴です。
製造コストがかかるため、製品単価は高額になります。
・ドライバー3 : コンデンサー型(静電型)
歪みの少ないサウンドで、繊細な音も正確に再現できます。
立ち上がりが速く、応答性にも優れています。
大音量の再生には向いておらず、専用のアンプが必要です。
・ドライバー4 : ハイブリッド型
ダイナミック型、BA型、静電型を組み合わせて作ったドライバーです。
それぞれのドライバーの長所を所を活かし、短所を補いあいます。
複数のドライバーを組み合わせるため、重量が重くなります。
これらの特徴を把握した上で、あなた好みのイヤホンを是非見つけてください。
ドライバー以外にも、ワイヤレスイヤホンには次ような機能があります。
基本的に、多機能なワイヤレスイヤホンは高額になりますので、予算に合わせて選択頂く事をお勧めします。
・機能1 : 無線通信機能
無線通信といえば、Bluetooth のみとなりました。
基本的に、どのスマートフォンにもBluetoothが搭載されているはずなので、問題なく通信できると思いますが、購入前にお店で上手くペアリングできるか確認しておくと、より安心して購入する事ができます。
・機能2 : ノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリングとは、周囲の雑音をマイクで取り込み、音を逆転させて再生する事で周囲の雑音を打ち消す機能です。
周囲の雑音を打ち消す事で、耳を音楽に集中させることができます。
・機能3 : 外音取り込み機能
ノイズキャンセリング機能と似ていますが、周囲の雑音をマイクで取り込み、そのまま再生させる機能です。
音楽を聴きながら、外の音も聞くことができます。
音楽を聴きながら街中を歩く際や、通話の際に使うと便利な機能です。
・機能4 : マルチポイント機能
1台のワイヤレスイヤホンを複数のスマートフォンやタブレットに同時接続する機能です。
タブレットで音楽を聴いている際に、スマートフォンに着信があった場合、そのまま通話することができます。
・機能5 : 通話機能
マイクを装備したワイヤレスイヤホンを使う事で、通話する事ができます。
・機能6 : 防水・防滴性能
ワイヤレスイヤホンに、防水・防滴対策が施されている場合、多少水に濡れても故障する事はありません。
急な雨や、想定外の水難事故に備え、防水・防滴対策が施されている機種を選択する方が良いでしょう。
・機能7 : 充電時間・稼働時間
稼働時間が短く、充電時間が長いと、長時間音楽を楽しむことができません。
なるべく稼働時間が長く、充電時間の短い機種を選択する方が良いでしょう。
音質については、それぞれ一長一短があり、聞き比べてお気に入りの音を探すしか手はありません。
機能については、予算と機能から、選択頂くのが良いでしょう。
■本当に大丈夫!?ワイヤレスイヤホンの不便な点をご説明
ワイヤレスイヤホンは、邪魔な線がなく、かさばらないし、非常に便利です。
しかし、いくつか不便な点や、課題があります。
ワイヤレスイヤホンを購入する前に、ここで紹介する内容を是非参考にしていただきたいと思います。
・課題1 : 充電が必要
バッテリーで駆動するため、充電は必須です。
当然ですが、充電を怠ると使えません。
・課題2 : 音切れ/遅延
Bluetoothの特性上、ノイズや妨害電波で無線が途絶える場合があります。
また、スマートフォンのゲーム画面と音がずれます。
・課題3 : 紛失リスク
基本的に、ワイヤレスイヤホンは高額です。
そして、完全ワイヤレスイヤホンはサイズが小さく、油断すると紛失する恐れがあります。
紛失しない様、常に管理しておく必要があります。
・課題4 : 実は有線イヤホンより低音質
Bluetooeh で音を送信する仕様上、どうしてもワイヤレスイヤホンの方が、音質が劣化します。
高音質を求めるのであれば、有線イヤホンの方が安価で高音質な製品を入手できます。
■まとめ
イヤホンの音質を決めるドライバー、ワイヤレスイヤホンの機能、ワイヤレスイヤホンか抱え持つ課題について説明しました。
ワイヤレスイヤホンは便利で邪魔にならず、良い製品ですが、課題もあります。
ワイヤレスイヤホンを購入される際、課題がある事をご理解の上、お買い求め頂く事をお勧めします。
良い製品とめぐりあえる事をお祈りしております。