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同じように見える空飛ぶクルマとヘリコプターの4つの違い



空飛ぶクルマとは、簡単に言うと「人が乗れる大きなドローン」です。

 

プロペラで飛ぶ、という点では空飛ぶクルマとヘリコプターは同じなので、パッと見た感じの見た目以外は違いがないようにも思えます。

 

ところが、空飛ぶクルマはヘリコプターより優れる4つの違いがあります。

 

・電動で動く

・音が静か

・メンテナンス費用が安い

・道路も走れる

 

こちらの記事では、この4つの違いについて解説し

今話題の空飛ぶクルマにまつわる普及に関わる問題点などを解説します。

 

 

 

 

 

■空飛ぶクルマとヘルコプターの違いの秘密は動力源



ヘリコプタは、ガソリンエンジンで駆動します。

 

一方、空飛ぶクルマはバッテリで駆動します。

 

この原動源の差が、空飛ぶクルマとヘリコプターとの差を生み出してるのです。

 

・電動で動く

 

ガソリン駆動の場合、燃料系統(エンジンとエンジン周辺の部品郡)が必要ですが、バッテリ駆動の場合、燃料系統が不要になるため、車体を小型・軽量化できます。

 

車体を小型・軽量化する事で、離着陸の場所を省スペース化できますし、搭乗する人数を増やしたり、荷物を搭載するスペースを確保することもできます。

 

・音が静か

 

ガソリン車とEV車の騒音の違いと同様、騒音を出すエンジンが無いため、音は静かです。

 

ただ、ヘリコプターと同様、空飛ぶクルマにもプロペラがあるため、風切音は発生します。

 

風切音の減少が、今後の課題だと言えます。

 

・メンテナンス費用が安い

 

燃料系統が無いため、燃料系統のメンテナンス費用が不要となります。

 

ただし、本体やバッテリなど、燃料系統以外のメンテナンス費用は必要です。

 

壊れた時は、修理代を払って修理する必要があります。

 

・道路も走れる

 

ヘリコプターは、「竹とんぼ」の原理をヒントに、空を飛ぶため「だけ」に開発されてきました。

 

一方、空飛ぶクルマは、「地上を走るクルマに乗ったまま空を飛ぶ」というコンセプトで開発されています。

 

元々のコンセプトが違うため、機能に差があるのです。

 

このように、ヘリコプターにくらべて利点の多い空飛ぶクルマなのですが、まだ法整備が整っておらず、普及の足かせになっています。

 

そこで現在、空飛ぶクルマの普及加速に向けて、国と企業が一体となって、協議を進めています。

 

■空飛ぶクルマの普及を「空の移動革命に向けた官民協議会」が牽引

経済産業省国土交通省が主管となり、日本でマーケットを増やすべく「空の移動革命に向けた官民協議会」が発足、 2018年から取り組みがスタートしています。

 

この協議会では、空飛ぶクルマの安全性や安全基準、必要な運転技術、どんなビジネスを行うか、といった空飛ぶクルマに関する様々な事柄が議論されています。

 

協議会が考えているロードマップは、大まかに次のようになっています。

このロードマップ通り進めば、2029年には空飛ぶクルマが商業利用されていることでしょう。

・2025年まで実証実験

2020年代後半に、商用運行の拡大

・2030年代後半に、サービスエリア拡大、路線・便数の拡大

 

実証実験では、1人〜5人乗りの機体を導入、2030年以降は市場のニーズに合わせて大型機の導入を検討している、との事です。

 

2030年代には、バスに替わって大型の「空飛ぶバス」が運行を開始するかもしれませんね。

 

「空の移動革命に向けた官民協議会」の目指している具体的な実現イメージは、「ヘリコプターとの置き換え」です。

 

「空飛ぶクルマ」の利点である、空陸両用を活かし、離島への物資の運搬や、緊急時の医者の派遣や、患者の運搬を一台で完結することが出来ます。

 

いままでヘリポートまで車で輸送、ヘリポートから目的地付近のヘリポートまで空中輸送、そこからもう一度車で最終目的地へ輸送と、2回乗り換えが必要でした。

 

一方、空飛ぶクルマであれば、乗り換えが不要になり、移動時間が短縮できます。

空飛ぶクルマが実用化されれば、ヘリコプターは不要になるかもしれませんね。

 

「空の移動革命に向けた官民協議会」の計画には、個人普及についての記載がありません。

 

これは、免許の問題があるためだと考えています。

 

まだ明確な資格認定制度は整っていませんが、「空飛ぶクルマ」を運転するために必要な資格と言えば、自動車免許+航空免許が思い浮かびます。

 

自動車免許の取得には、通常約30万円程度かかります。

 

ヘリコプターなどの航空機の操縦に必要な航空免許の取得には、40時間以上の飛行訓練や、国家資格の取得など、総額約400万円掛かるそうです。

 

免許取得だけでも最低430万円掛かるとなると、そう簡単に取得しようと考えないでしょう。

 

とはいえ、地上より危険で、警察も抑制が難しい「空」を飛ぶ訳ですし、市街地に墜落するリスクもある訳ですから、簡単に免許取得できる方が問題です。

 

免許も高額ですが、空飛ぶクルマの本体価格も高額です。

既に海外のメーカーから空飛ぶクルマが発売されており、その価格は数千万円の値が付いています。

 

ヘリコプターの値段が、小型機で数千万円、大型機で数十億円にもなるため、小型のヘリコプターと同程度の価格と考えれば納得できます。が、高い。

 

一般的なファミリータイプ( 4人〜8人乗り)の乗用車の場合、免許費用 30万円+車両価格 数百万円〜一千万円 。

 

一方、空飛ぶ自動車の場合、1〜5人乗りで免許費用430万円+車両価格 数千万円を比較すると、普通のサラリーマンが簡単に手が出せる価格ではありませんね。

 

■まとめ



ヘリコプターと「空飛ぶクルマ」の違いについて、解説してきました。

 

まだ商業レベルでも普及出来ていない「空飛ぶクルマ」。

 

今後、ヘリコプターとの置き換えによる移動時間の短縮や、運用費の低価格化、電車やバスの通っていない僻地への移動手段としての活用が期待できます。

 

この「空飛ぶクルマ」ですが、2025年に開催の「大阪・関西万博」で、人を乗せて移動する交通手段として本格導入する予定になっています。

 

「早く乗ってみたい!」とお考えの方は、是非チェックしてみてください。