人間は、昔から夜の暗闇の恐怖から逃れるために、夜に明かりを灯し続けてきました。
火の明かりから始まり、松明からローソクへ、ローソクからガス灯へ、ガス灯から電灯へ…と、進化し続けてきました。
そして現在、太陽光線と同じ原理を用いた「太陽光再現照明システム」が登場しました。
この照明システムを使う事で、窓の無い部屋でも、まるで太陽の光を浴びているような感覚を体験できます。
「太陽光再現照明システム」の特徴は次の3つになります。
・特徴1: 「空が青く見える自然現象」を人工的に再現
・特徴2: 窓のない室内で、外の雰囲気を感じる事が可能
・特徴3: 今までにない印象的な空間を演出可能
ここでは、太陽光と同じ原理で室内を照らす「太陽光再現照明システム」の3つの特徴について説明します。
さらに、このシステムの製品仕様や、他の照明に無い機能についても説明します。
■照明革命!窓の無いリビングでも太陽光を感じる太陽光照明
「太陽光照明」というと、屋上から太陽の光を取り込み、家屋の各部屋に日光を直接届けるシステムがあります。
このシステムの場合、屋上から陽光を取り込む設備と、各部屋に陽光を届けるパイプが必要になりますし、残念なことに、晴れの日しか使えないという弱点があります。
今回紹介するのは、太陽光を使うのではなく、太陽光と同じしくみの照明システム「太陽光再現照明システム」です。
太陽光再現照明システム「CoeLux(コエルクス)」は、イタリアのCoeLux社が開発した照明です。
CoeLux社は2009年に設立、太陽光再現照明システムの研究・開発を推進しています。
「CoeLux」は、人工的に太陽光を作り出すシステムで、創業者の「地下にも高層ビルのような建物がある未来を実現したい」という言葉通り、まるで本当に窓から陽光が差し込んでいるかのような照明となっており、更に、日の出から日没までの時間の経過を再現することもできます。
照明革命とも言える「CoeLux」の特徴について、説明します。
・特徴1: 「空が青く見える自然現象」を人工的に再現
自然界で発生している「レイリー散乱」(空が青く見える自然現象)を、LEDと特殊ナノ技術を使って再現する事で、人工的に青空を再現しています。
LEDの光を特殊なアクリルを通す事で、自然に近い青色を人工的に作り出しているそうです。
機種により、朝から夕方までの空の色を再現することも可能です。
・特徴2: 窓のない室内で、外の雰囲気を感じる事が可能
自然界で発生している「レイリー散乱」を利用しているため、本当に窓から陽光が差し込んでいるような錯覚を覚えます。
そのため、窓のない部屋でも、外の雰囲気を味わう事ができます。
・特徴3: 今までにない印象的な空間を演出可能
従来の照明では再現できなかった「青空」や「陽光」を再現する事ができるため、青空が無い空間でも「青空の光で照らす」といった表現が可能になります。
CoeLuxですが、日本でも購入する事ができます。
CoeLuxの仕様について、説明します。
・仕様1: 対応する法規制
・仕様2: 調光
調光は、明るい青空のように見えるタイプと、日の出から日没までの時間の経過を再現するタイプの製品があります。
・仕様3: 寿命
ランプの寿命は、およそ50,000時間(約5年)です
・仕様4: 耐水性能
洗面所やお風呂にも設置可能です。
・仕様5: 保証期間
保証期間は、設置後2年となっています。
・仕様6: 消費電力
・ハイエンドモデル CoeLux HE 270〜300 w
・ミドルレンドモデル CoeLux-LS 90〜100 w
・仕様7: 光量
・ハイエンドモデル CoeLux HE 4600〜4800 ルーメン
・ミドルレンドモデル CoeLux-LS 4100〜4300 ルーメン
・仕様8: 価格
・ハイエンドモデル CoeLux HE(630万円〜)
・ミドルレンドモデル CoeLux-LS(85万円)
上記に加え、設置費用が必要です。
■月夜も再現可能!?太陽光照明で窓の無いマンションも選択肢に
「CoeLux」には、他の照明装置が持っていない、唯一の機能を備えています。
それは、「月夜を再現する機能」です。
「CoeLux」は、青空だけでなく、闇夜に浮かぶ月まで再現する事ができるのです。
別モジュールで月を映し出し、まるで天井が無いかのような月夜を映し出すことが出来ます。
■まとめ
太陽光と同じしくみの照明「太陽光再現照明システム」について説明しました。
価格は数十万円〜数百万円と非常に高額なため、個人での購入は非常に難しいと思います。
しかし将来、地下に住宅やマンションが建造される様になると、このシステムは必須になり、その頃には価格も下がることでしょう。
今後、企業での採用が増え、価格が下がらないとなかなか手が出ない商品ではありますが、窓を気にしなくても済むことを考えると、是非購入したい商品の1つだと言えます。